肩にあごを載せる“肩トン”シーンを登壇キャスト4人で実際に披露


©2019映画「愛がなんだ」製作委員会

 
直木賞作家・角田光代のみずみずしくも濃密な片思い小説を“正解のない恋の形”を模索し続けてきた恋愛映画の旗手、今泉力哉監督が主演に岸井ゆきのを迎え、共演に成田凌、深川麻衣、若葉竜也、江口のりこなど、多彩な俳優陣が名を連ねて映画化した『愛がなんだ』。4月19日(金)より全国公開されることを記念し、舞台挨拶&完成披露試写会が開催された。主演の岸井ゆきの、共演の成田凌、深川麻衣、若葉竜也、今泉力哉監督が出席した。
好きな男性を一途に追いかけるテルコ役の岸井は「完成して嬉しいという気持ち。脚本にはなかったモノローグも追加されていたり、編集で変わっている場面もあって、自分自身一つの映画を楽しんだような感じがあった」と作品完成に感慨無量。
テルコが一方的に想いを寄せるマモル役の成田は、編集室の段階で本編を鑑賞したそうで「最近観た中で一番面白い映画。自分が出演しているのに客観的に観ることができたのは稀なこと。面白かった」と誇らしげに語った。
テルコ唯一の親友・葉子役の深川は「感情移入して胸が苦しくなるシーンもあるけれど、恋愛に正解がないぶん難しく考えず、シンプルにしてくれる作品だった」と語った。
葉子に惚れるナカハラ役の若葉は「音楽がつく前のものを観たので、完成形がどう変化するのか楽しみ」と完成に期待を込めた。
成田との本格的共演に岸井は「セリフを交わすのが初めてで不安もあったけれど、本読みの段階で夢中になれた」。原作を読んだ際にはテルコと自分の共通点を見つけられなかったとしながら「テルコの中からマモルを見ると、マモルのために仕事を辞めたり、友達を切ったり、その行動が正しく見えた。演じる上では“マモルが好き!”ということだけを柱にしていた」と回想した。
役作りの一つとして、撮影中に岸井は成田と距離をとっていたというが、その成田は「それに気がつかず、僕はガンガン喋りかけていた。僕にとって岸井さん=テルちゃんなので、変な人だと解釈しています。まだ本当の岸井さんを知りません」と打ち明けると、岸井も「私も成田さんのことをあまり知らないので、これから知っていきましょうか!?」と不思議な空気感で場を和ませた。
厄介なダメ男を演じるにあたり成田は「マモルの無意識にモテない要素を詰め込んで、普通にやったら嫌われるであろうギリギリの部分をすごく丁寧に演じた。一個も間違えられない緻密なお芝居でした」と熱演を報告。
監督にも秘密にしていたこだわりとして、テルコを車道側にして一緒に歩くという動作を挙げて「普段の僕だったら絶対にしない行動で、モテない要素を作り上げた。そのほかにも口を開けてモノを食べるとか、腹立つ笑い方とか、相手がちょっとイラっとするような表現に気を配った」と細部へのこだわりを明かした。
自身の役柄について深川は「ナカハラ君を振り回したり強そうに見えるけれど、弱い部分も伝わればと思って演じた」と打ち明け、振り回される側の若葉は「実は深川さんとは1時間くらいしか会っていない。だから事前にネットですごく調べました。そうしたら思いのほか上手くいった」と舞台裏を告白。若葉は演じたナカハラに共感しきりで「僕は洗い物の手際もいいし、知らぬ間に打ち上げの幹事にもなっています」と尽くす男ぶりを披露して会場を沸かせた。
岸井は「個性的な恋愛をしている人々が出てきますが、必ず誰かに自分を投影することができるはず。人に言えないような部分で共感することもあると思うので、映画を観終わった後は隣の席の人と映画の話をしてほしい。それを含めて『愛がなんだ』だと思う。感想を共有しあってください」と思いを込めた。
最後のフォトセッションではマモルとテルコの劇中ラブラブシーンの一つ、肩にあごを載せる“肩トン”シーンを登壇キャスト4人で実際に披露。岸井ゆきのさんの肩に成田凌さんが、深川麻衣さんの肩に若葉竜也さんが肩をのせると会場からは歓声があがり、実演するキャストも大照れするなど、盛り上がりを見せて舞台挨拶を締めくくった。


©2019映画「愛がなんだ」製作委員会
映画情報
タイトル
「愛がなんだ」
4/19(金) テアトル新宿ほか全国ロードショー


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原作
角田光代「愛がなんだ」(角川文庫刊)
監督
今泉力哉
脚本
澤井香織、今泉力哉
出演者
岸井ゆきの/成田凌/深川麻衣/若葉竜也/片岡礼子/筒井真理子/江口のりこ
映画「愛がなんだ」(公式サイト)

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※この記事はauテレビでも掲載されました。
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この記事を書いた人
栗林 勝/編集者/1970年東京都生まれ。
専修大学英文科を卒業後、20年ほどアダルト・サブカル系出版社で、雑誌・書籍・ウェブ編集を経験。広く、浅く、安く、をモットーにうす〜く生きている。
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