6月19日(金)に120試合制・無観客で開幕したプロ野球。PL学園出身・元プロ野球選手の野々垣武志が、キーマンとなった選手を取り上げてセ・リーグ6球団の1週間を振り返ります。
<読売ジャイアンツ/亀井 善行/チーム成績:0勝3敗(3試合雨天延期)>
12日までの6連戦では、13打数5安打で打率.385と上り調子の亀井善行。開幕からのトータルの成績を見ると、規定打席には達していないものの、打率.273、6打点という成績で、代打起用が多い中で結果を出している。
9日の阪神戦では2点を追う9回2死一、三塁という場面で代打で登場。阪神の守護神・藤川球児の146キロストレートを右前適時打を放ち、通算1,000本安打を達成した。今のところ目立った活躍はないが、出塁率が.400と選球眼が良く四球も選べるので、簡単には打ち取れない打者だ。スタメンでも代打でも大事な場面での起用に結果を出して応えている。チームが優勝を目指すうえでで欠かせない存在だろう。
<横浜DeNAベイスターズ/梶谷 隆幸/チーム成績:2勝3敗(1試合雨天延期)>
12日までの6連戦では、打率.250、1本塁打、2打点と下降気味に見えるが、四球を5回選び先頭打者として相手にプレッシャーを与えている。開幕からトータルの成績も、打率.333、3本塁打、7打点と好調だ。
10日の阪神戦では、先発の青柳晃洋から先頭打者本塁打を放った。5回にもタイムリーヒットを打ち、この日は3安打の猛打賞で、2打点の活躍。ラミレス監督からもポテンシャルを認められ、20本塁打、20盗塁は出来ると信頼されている。
今季は四球が14個(リーグ2位)と選球眼も良く、出塁率も.444(リーグ4位)と非常に高い。相手バッテリーにとっては本塁打だけでなく、内野安打による出塁も警戒しなくてはならない。相手チームにとっては神経をすり減らす守りになるだろう。
<阪神タイガース/大山 悠輔/チーム成績:3勝1敗(2試合雨天延期)>
12日までの6連戦では、打率.538、3打点と絶好調。開幕からの成績では規定打席には達していないが、打率.452、3本塁打、7打点とハイアベレージを残している。
10日の横浜戦では、初回に横浜の先発・大貫晋一のカットボールをとらえ、3号本塁打を放った。チームはこの勝利で、中止を挟んでの3連勝を飾った。3試合連続で4番に起用した矢野燿大監督の期待にも応えている。2試合雨天中止になったことで感覚を失わずに良い結果を出せたことは、大きな自信になっただろう。今後に大注目だ。
<広島東洋カープ/堂林 翔太/チーム成績:3勝2敗(1試合雨天延期)>
12日までの6連戦では、20打数9安打で打率.450、7打点と絶好調。開幕からのトータルの成績でも打率.414(リーグ1位)、3本塁打(リーグ5位)、と首位打者でハイアベレージを残している。
8日の横浜戦では1点を追う8回に、DeNAの右腕・パットンの直球をバックスクリーンに放り込んだ。本拠地初勝利で連敗を4で止める一発だった。
開幕から好調をキープし、今後は相手バッテリーが警戒して四球も増えるが、投手の“投げミス”も増えると思われるので、それを打ち損じなければさらなる飛躍につながり、チームの勝利にも貢献することになるだろう。
<中日ドラゴンズ/ビシエド/チーム成績:1勝4敗1分け>
12日までの6連戦では打率.333、2本塁打、6打点と絶好調。開幕からの成績も、7本塁打(リーグ1位)、19打点(リーグ2位)。
今季初となる有観客試合となった10日も開幕から不動の4番でスタメン出場。これまで12試合連続安打を継続中だったビシエドが、劇的なサヨナラ本塁打を放った。リーグ単独トップとなる2試合連発の7号ソロは、自身3本目のサヨナラ本塁打。7月に入って9試合で5発と量産体勢に入り、チームにとっても一振りで試合を決められるという頼りになる存在になっている。
<ヤクルトスワローズ/坂口 智隆/チーム成績:4勝1分け(1試合雨天延期)>
12日までの6連戦では打率.368。本塁打と打点はないが、四球が4つで1番バッターとしては充分な活躍を見せている。開幕からのトータルの成績では打率.296(リーグ14位)、3打点と平均的な成績を残している。
7日の中日戦では先発の柳裕也から、初回に右前安打。3回には右前安打を放った。さらに、9回にはマルティネスから左前安打を放ち、3安打猛打賞で勝利に貢献した。打率もさることながら、四球が16個(リーグ1位)、出塁率.432(リーグ6位)と、素晴らしいチャンスメイクをしている。1番打者としての盗塁数は物足りないが、俊足を生かして内野安打が増えれば、さらに良い成績が残せるだろう。

文・野々垣武志(ののがき たけし)
1971年7月8日生まれ、奈良県桜井市出身。1989年にPL学園からドラフト外で西武ライオンズに入団。同期入団は、ドラフト1位の潮崎哲也、2位の鈴木哲、3位の大塚光二、4位の宮地克彦ら。主に内野手として6年間プレーし、1995年にトレードで広島東洋カープに移籍し、代打の切り札として活躍した。2001年からはダイエーホークスに2年間在籍。その後は台湾プロ野球の誠泰太陽に移籍し、14年間の現役生活に幕を下ろした。現在は野球指導者、YouTuberとして活躍している。

 
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