上限5,000人の有観客試合で開催中のプロ野球。PL学園出身・元プロ野球選手の野々垣武志が、キーマンとなった選手を取り上げて、セ・リーグ6球団の1週間を振り返ります。
<読売ジャイアンツ /菅野 智之/チーム成績:6勝0敗>
19日までの対広島カープの6連戦では第1戦に登板。5イニングを投げ、打者21人に対して109球、4安打無失点と好投。打線の援護もあり、リーグトップタイの今季3勝目を挙げて連敗を4で止めた。自身にとっては180試合目の登板で、球団4位となるスピード記録で通算90勝に到達した。またこの勝利で、球団歴代単独2位となる1035勝目を原辰徳監督にプレゼントした。
菅野投手の開幕から7月19日までのトータルの成績は4試合に登板し、防御率2.36(リーグ4位)、3勝(リーグ2位)と好調を維持。やはりチームが勝てなくて困っているときに最も頼りになる投手。どこまで連勝が続くのかも楽しみだ。
<横浜DeNAベイスターズ/ソト/チーム成績:1勝5敗>
19日までの6連戦では、18打数4安打で打率.222、2本塁打、4打点と数字だけ見れば下降気味のソト。しかし5四球1死球と出塁することで役割を果たしている。開幕から19日までの成績では打率.333(リーグ同率6位)、本塁打7 本(リーグ同率2位)、打点19(リーグ同率5位)と、ハイアベレージを残している。
15日の中日戦では2点を追う6回、先発・松葉貴大の138kmストレートを右翼席中段に6号ソロを放った。この打席はカウント2-3から3球粘った後、アウトコースの低目を振り抜いた。
ソトは選球眼も良いので、出塁率(.441)も上がってくるだろう。しかし、相手投手に勝負してもらうためには、ソトの次を打つ打者もポイント。勝負してもらえないストレスが強くなってくるので、ボール球に手を出さないという辛抱強さも必要になるだろう。
<阪神タイガース/ボーア/チーム成績:5勝1敗>
19日までの6連戦では、20打数6安打で打率.300、1本塁打、2打点と上り調子のボーア。今季トータルの成績では本塁打5(リーグ同率3位)、13打点(リーグ同率9位)と、ハイアベレージを残している。
15日のヤクルト戦では2点を追う7回1死という場面で、ヤクルト4番手の梅野雄吾のストレートを仕留めた。この試合では2回、6回にも安打を放ち、今季2度目の猛打賞となった。
開幕から4番でシーズンを迎えたが、まさかの18打席連続無安打。初安打までに5試合を要し、打順も4番を降りたが、そこから本領を発揮。6月25日のヤクルト戦から15試合は、49打数20安打5本塁打。打ちに打って、.053だった打率もこの試合で.309まで急上昇。この3週間で周囲の評価を一転させ、メジャー92発の実力を見せ始めた。これから日本の投手の攻め方に慣れてくると、さらに高い成績を残すだろう。
<広島東洋カープ/大瀬良 大地/チーム成績:1勝4敗1分け>
17日ヤクルト3連戦の初戦で、6回2失点の好投で今季3勝目を挙げた。5回まで無失点だったが、3者凡退は4回の1度のみ。6回は2点を失ったものの、粘り強い投球で118球を投げきってリードを守り、チームの連敗を止めた。前日までの巨人3連戦では計28失点で3連敗し、投手陣も苦しんでいただけにチームにとっても大きな勝利となった。
大瀬良投手の今季トータルの成績は5試合登板し、防御率2.57(リーグ5位)、3勝(リーグ2位)。ここまで3勝1敗、2完投で完投数はリーグトップだ。投手陣全体の負担軽減という役割も果たし、最多勝も視野に入るエースらしい活躍を見せている。
<中日ドラゴンズ/大島 洋平/チーム成績:2勝4敗>
19日までの6連戦では、22打数9安打で打率.409と高打率で1番打者の役割を果たしている大島洋平。開幕からのトータル成績では打率.308(リーグ同率17位)、8打点(リーグ同率13位)と、0本塁打だがハイアベレージを残している。
18日の阪神戦では6回無死という場面で二塁打を放ち、10試合で8度目となるマルチ安打を記録。打率を.311まで上昇させた。
まだシーズンの途中なので、さほど数字を気にすることはないが、安打製造機らしく徐々に調子を上げてきているので、今後も中日打線を引っ張っていくだろう。
<東京ヤクルトスワローズ/村上 宗隆/チーム成績:2勝3敗1分け>
19日までの6連戦では、22打数10安打で打率.455、8打点と、0本塁打だったものの絶好調。
今季トータルの成績でも打率.380(リーグ同率2位)、3本塁打(リーグ同率5位)、28打点(リーグ1位)と、ハイアベレージを残している。
15日の阪神戦では初回に先発・ガルシアのツーシームを右前に3試合連続となる先制打を放つと、4対4で同点の7回には能見篤史のストレートを中前へ2点タイムリー。この日、3打点で打点成績はリーグトップの24打点。また得点圏打率も.462と、20歳にして4番の仕事を充分に果たしている。圧倒的なパワーに勝負強さも加わり、今後もファンを魅了し続けるだろう。

文・野々垣武志(ののがき たけし)
1971年7月8日生まれ、奈良県桜井市出身。1989年にPL学園からドラフト外で西武ライオンズに入団。同期入団は、ドラフト1位の潮崎哲也、2位の鈴木哲、3位の大塚光二、4位の宮地克彦ら。主に内野手として6年間プレーし、1995年にトレードで広島東洋カープに移籍し、代打の切り札として活躍した。2001年からはダイエーホークスに2年間在籍。その後は台湾プロ野球の誠泰太陽に移籍し、14年間の現役生活に幕を下ろした。現在は野球指導者、YouTuberとして活躍している。

 
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