私の思い出はすべて映画だった―。
本作は、有名な映画俳優であるジェイ・ケリー (ジョージ・クルーニー) が、献身的なマネージャーであるロン (アダム・サンドラー) とともに、現在と過去の自分と向き合う旅に出る物語。ショービズ界に身を捧げた人生の輝かしき栄光と後悔が錯綜する時を、感動とユーモアたっぷりに、ありのままに、そして細やかに描き出す―。
アカデミー賞ノミネート監督のノア・バームバックは、『イカとクジラ』や『マイヤーウィッツ家の人々』『マリッジ・ストーリー』などに至るまで、キャリアを通して「老い」という現実を見つめてきた。彼のフィルモグラフィーは、年を重ねたことで自らを見つめ直し、その結果、こじれた人間関係への向き合い方を改めるような人物像であふれている。
主役を演じるのは、今も映画界で輝き続けるジョージ・クルーニー。本作で思慮深い演技を披露している彼が、培ってきた知恵と直感を駆使し、架空のキャラクター、ジェイ・ケリーという役柄に挑んでいる。彼を支えるマネージャーのロン役は、クルーニーの長年の友人でもあるアダム・サンドラーが務め、息の合った駆け引きを繰り広げている。
その他にもローラ・ダーン、パトリック・ウィルソン、イヴ・ヒューソン、ジム・ブロードベント、グレタ・ガーウィグら 豪華キャストが脇を固める。素晴らしいアンサンブルキャストの見事な共鳴により『ジェイ・ケリー』は、映画スターであれ、平凡な夢想家であれ、後悔を抱えた“今を生きる”人間の心に共感と感動を与えるのである。
この度公開されたキービジュアルには、授賞式と思しき場面で、正装のジェイ・ケリーが緊張を押し隠すようにマネージャーのロンの手を強く握りしめる姿が収められている。シアターの光を受けた横顔には、名だたる映画俳優であることを忘れさせるほど、受賞の行方を、固唾を飲んで見守る真剣な表情が浮かび上がっている。
本予告は、ジェイ・ケリーの圧巻の名演から幕を開ける。仕事仲間や家族といった周囲を巻き込みながら、自分の人生をどう生きるべきかともがく姿が、俳優として成功を収めた華やかな日々と対照的に描かれていく。他人から浴びる賞賛と、長らく後回しにしてきた“本当に大切なもの”とのギャップに苦しむなか、ジェイ・ケリーは旅に出た娘を追ってフランスへと向かう。周囲を振り回してでも確かめたかった“人生の意味”とは何なのか。俳優として他人を演じ続けてきた彼が、自分自身を見つめ直した先にたどり着いた答えとは…。『ジェイ・ケリー』は11月21日(金)より一部劇場にてNetflix配信に先立ち先行公開。
