いま最もアツいジャーナリストの活動が一冊に
20数年振りに雑誌『バースト』を『バースト・ジェネレーション』として復活させた、ケロッピー前田。TBS系のテレビ番組「クレイジージャーニー」でもすっかりおなじみの存在になったが、彼がカウンターカルチャーの世界最先端を追い続けた、25年にわたる軌跡が一冊になった。
「新しいカルチャーが生まれる現場に行く」と世界を旅しながら、ボディサスペンション、身体改造、ICチップの埋め込み、などの現場に触れ、時には自らも身体にフックを通してぶら下がり、その世界に浸かる。
オカルト少年だった中学生時代、カメラや音楽、そしてカウンターカルチャーへの目覚め、アダルトマニア誌の連載から身体改造の道を進んだ経緯なども興味深い。
全編を通して刺激的なレポートが続くが、その合間に差し込まれた写真はさらに刺激が強く、思わず目を背けてしまう読者もいるだろう。しかしタトゥーやピアスを含む身体改造をテレビ番組などでも紹介してきた筆者は、「日本の視聴者が恐いもの見たさながらも、身体改造のレポートに惹かれるのは、潜在的に自らの身体を改造したいという願望を持っているからに思えてならない」と分析。
もはやメジャーカルチャーの仲間入りを果たしている感のある身体改造。今後刊行記念イベントが開催されるので参加すれば、もっと身近に感じられるはずだ。
著者・ケロッピー前田
1965年、東京都生まれ。千葉大学工学部卒、白夜書房(のちにコアマガジン)を経てフリーに。世界のカウンターカルチャーを現場レポート、若者向けカルチャー誌『BURST』(白夜書房/コアマガジン)などで活躍し、海外の身体改造の最前線を日本に紹介してきた。その活動はTBS系の人気番組「クレイジージャーニー」で取り上げられ話題となる。著書に『CRAZY TRIP 今を生き抜くための”最果て”世界の旅』(三才ブックス)や、本名の前田亮一名義による『今を生き抜くための70年代オカルト』(光文社新書)などがある。
- 雑誌情報
- 『クレイジーカルチャー紀行』
発売中
第一章 ボディサスペンションの旅
第二章 ボディハッキングの旅
第三章 究極の身体改造の旅
第四章 トレパネーションの旅
第五章 旅立ちの前夜
第六章 ジャーナリストとしての旅
第七章 フォトグラファーとしての旅
著者:ケロッピー前田
発行:KADOKAWA
仕様:四六版・280ページ
定価:1,620円(本体1,500円+税)
発売日:2019年2月22日
ISBN-10:4041075157
ISBN-13:978-4041075159
- 『クレイジーカルチャー紀行』刊行記念トークイベント
- 3月7日(木)19:30~
文禄堂高円寺店
「身体ジャーナリスト=ケロッピー前田が誕生したとき」
◎出演:ケロッピー前田×末井昭×角由紀子
◎1800円(1ドリンク付)
※アルコールご注文の場合、現地で+200円支払い
<大阪>
3月11日(月)19:30~
ロフトプラスワンWEST
「ケロッピー前田とゆく驚異の身体改造の旅!!」
◎MC:福田光睦(ゲストあり)
- この記事を書いた人
- 栗林 勝/編集者/1970年東京都生まれ。
専修大学英文科を卒業後、20年ほどアダルト・サブカル系出版社で、雑誌・書籍・ウェブ編集を経験。広く、浅く、安く、をモットーにうす〜く生きている。
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