家族のために髪を切り、少年になった少女の物語

 
第90回アカデミー賞®長編アニメ 映画賞ノミネートをはじめ、42の国と地域、102の映画祭で上映され、数多くの観客賞を受賞した、ノラ・トゥーミーの単独初監督作『ブレッドウィナー』の予告編が解禁された。
物語性を際立たせ、主人公パヴァーナの目の表情に恐怖や怒り、そして希望を語らせる細やかな演出によって、家族のために髪を切り“少年”になった少女の勇気ある姿に胸を打たれる本作。おとぎ話の勇気ではなく、本当の勇気を見せ、家族が愛し合う姿をアニメーションで見せたかったという監督の思いと、常に変化していく主人公パヴァーナの作り出すドラマから目が離せない映像となっている。
本作の制作を手がけた、アニメ制作会社カートゥーン・サルーンはアイルランドで“ポスト・スタジオジブリ”と称され、『ブレンダンとケルズの秘密』(2009年)、『ソング・オブ・ザ・シー海のうた』(2014年)とファンタジックな映像を手がけてきた。今回は、綿密な調査と伝統的な2Dの手描きアニメーションによって再現されるリアルなパヴァーナが生きる世界と、切り絵のアニメーションでファンタジックに描かれる彼女が語る、物語の世界を対比させている。
トゥーミー監督に助言をし、共に本作を作り上げたのは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の特別大使を務めるとともにアフガニスタンで少女たちの学校教育を支援しているアンジェリーナ・ジョリー。どんなに困難な境遇にあっても人を思いやる優しさを忘れずに、強く生き抜いていく少女の勇気の物語。日本でも12月20日(金)より公開が決定している。
 
予告映像はこちら(YouTube)

 

映画情報

 
『ブレッドウィナー』
12月20日(金) YEBISU GARDEN CINEMA 他全国順次公開
ストーリー
2001年アメリカ同時多発テロ事件後のアフガニスタン、カブール。11歳のパヴァーナは、お話を作って家族に聞かせるのがとても上手な女の子。しかしある日、父がタリバンに捕まり、パヴァーナたちの暮らしは一変。女性一人での外出が禁じられているため、パヴァーナは髪を切り「少年」になって、一家の稼ぎ手(ブレッドウィナー)として町に出ます。パヴァーナが目にした新しい世界とは?家族たちの運命は…?
監督
ノラ・トゥーミー
原作
デボラ・エリス「生きのびるために」(さ・え・ら書房)
声の出演
サーラ・チャウディリー ソーマ・チハヤー ラーラ・シディーク シャイスタ・ラティーフ カワ・アダ アリ・ バットショー ヌリーン・グラムガウス
映画『ブレッドウィナー』公式サイト

※この記事はauテレビでも掲載されました。
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この記事を書いた人
栗林 勝/編集者/1970年東京都生まれ。
専修大学英文科を卒業後、20年ほどアダルト・サブカル系出版社で、雑誌・書籍・ウェブ編集を経験。広く、浅く、安く、をモットーにうす〜く生きている。
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