「今年のジャパン・カッツ!の中で一番!」という会場からの声も

 
10月11日(金)より、テアトル新宿やユーロスペースで全国公開される映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』。ニューヨーク現地時間28日22時に開催された「第13回ニューヨーク JAPAN CUTS!~ジャパン・カッツ!~」で公式上映が開催され、上映後のQ&Aに主演の夏帆、シム・ウンギョン、箱田監督の3名が登壇した。
「一人一人のキャラクターが強いが、どのような演出をしたのか?」という質問に、箱田監督は「撮影期間が2週間と少なかったので、準備期間を濃く過ごしてきた。主人公・砂田に関しては、役を落とし込んでもらうために夏帆さんと撮影前にたくさん話しました。清浦を演じるシム・ウンギョンさんにも、なぜこの役が生まれたのか、砂田にとってどのような存在なのかをしっかりと話した」と語った。
夏帆も「事前に箱田監督とお会いして、お互いのことをたくさん話し合いました。ちょうど1年前にニューヨークでタイミング良くウンギョンちゃんと会う機会があったので、色々お話をしました。撮影期間が短いこともあり、撮影前に役を作り上げるようにコミュニケーションをとっていきました。また、監督自身を投影している物語でもあったので、ロケハンで監督の地元・茨城へ一緒に行ったときや撮影中は、監督をずっと観察していました」と話し、箱田監督は「ずっと見られていました。すべて見透かされている気がします」と仲の良いやりとりに会場からは笑いが起きた。


【写真左】夏帆(左)、シム・ウンギョン(右)
【写真右】箱田優子監督

 
ウンギョンは「監督が話をする時間をたくさん設けてくれました。もともと俳優として勉強することを大切にしたかったので、チャンスをもらったら色々な国で活動したいと思っていました。日本の映画に影響されたことはたくさんあったので、日本で仕事ができることは夢でした。本当にラッキーだと思っています。貴重な経験をもらいました。俳優として、アメリカでもいつか仕事が出来ればと思っています」真摯な姿勢を見せた。
続いて「主人公が色々な意味で強い女性として描かれているのがとても面白かったです。なぜこのようなストーリーを考えたのか?」という質問に、箱田監督は「 “今” を描きたいと思った。現代の女性のリアルってなんだろうってずっと考えていたので、突拍子もないキャラクターではなく “こういう人、近くにいるよな” と身近に感じ取れる主人公を描きたかった」と明かした。
また、「本作は砂田の主観で描かれていますが、清浦の存在が入っていることでファンタジーにもなり得る作品。砂田の心の悲しさを埋める存在に清浦がいて、当たり前のような存在だけども、自然とお互いを支え合っている。もしかしたら寂しさをはらむ物語ではありますが、誰にでも大切な存在がいるということに気づいてもらいたい、というメッセージを受け取って頂ければ」と本作の興味深いテーマを箱田監督が語った。
海外で続々と絶賛される本作。日本での公開を前に、ますます期待が高まる華やかな北米プレミアとなった。

番組情報
映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』
10月テアトル新宿、ユーロスペースほか全国公開!


©2019「ブルーアワーにぶっ飛ばす」製作委員会

 
出演
夏帆 シム・ウンギョン
渡辺大知/黒田大輔 上杉美風 小野敦子/嶋田久作 伊藤沙莉 高山のえみ/ユースケ・サンタマリア でんでん 南果歩
監督・脚本
箱田優子
製作
中西一雄
音楽
松崎ナオ
公式Webサイト

©2019「ブルーアワーにぶっ飛ばす」製作委員会

※この記事はauテレビでも掲載されました。
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この記事を書いた人
栗林 勝/編集者/1970年東京都生まれ。
専修大学英文科を卒業後、20年ほどアダルト・サブカル系出版社で、雑誌・書籍・ウェブ編集を経験。広く、浅く、安く、をモットーにうす〜く生きている。
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