ついに映画化された新宿タイガー

 
新宿タイガーをご存知だろうか?
新宿で40年以上、虎のお面をかぶってやたらとド派手な格好で、新聞配達している男だ。歌舞伎町で見た、ゴールデン街で見た、自転車に乗っていた、と目撃情報は多いが、彼の素性を知るものは少ない。
彼がタイガーとして生きることを決めてから47年。ついに“新宿タイガー”のドキュメンタリー映画が完成した。
監督は、劇映画「HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話」が、釜山国際映画祭ニューカレンツ部門や大阪アジアン映画祭など、国内外で絶賛された佐藤慶紀。

様々な関係者が語る新宿タイガーの素顔

本作に登場するのは、俳優の渋川清彦、八嶋智人&宮下今日子夫妻、女優・文筆家の睡蓮みどり、井口昇監督などの著名人。他にも彼を長年知る、新聞販売店関係者や、1998年のオープン時と2012年のリニューアル時のポスターにタイガーを起用したTOWER RECORDS新宿店の関係者などが登場する。
これら様々な関係者のインタビューを通じ、タイガーの素顔と、新宿という街が担ってきた重要な役割が浮き彫りになってくる。
映画を観終えて新宿の街に出ると、いつもの新宿が、より愛おしく思えてくるはずだ。

佐藤慶紀監督コメント

1960年代から70年代にかけ、新宿から数多くの映画を発信したある監督は、当時の新宿をこう記した。「新宿は差別しない街だと思っていて、田舎から出てこようがどっから出てこようが、インテリであろうがなかろうがね」。そして、新宿に集まった若者たちは、それぞれの方法で文化を発信した。
新宿タイガーもその中から誕生した一つの個性である。以来彼は「愛と平和」をモットーに、愉快なパフォーマンスを45年間、新宿で続けてきた。21世紀に入り、人々がもはや夢や理想を語ることをやめてしまったなか、タイガーさんは一人軽やかにロマンを求め続けている。
今の時代だからこそ、ぜひ新宿を颯爽と駆け抜けるタイガーさんの風を感じて欲しい。

映画情報
「新宿タイガー」
3月22日(金)~
テアトル新宿他にてロードショー
東京のエンターテインメントをリードする街・新宿。1960年代から1970年代にかけ、新宿は社会運動の中心だった。
2018年、この街には“新宿タイガー“と呼ばれる年配の男性がいる。彼はいつも虎のお面を被り、ド派手な格好をし、毎日新宿中を歩いている。彼が24歳だった1972年に、死ぬまでこの格好でタイガーとして生きることを決意した。何が彼をそう決意させたのかーー?
彼が働く新聞販売店や、1998年のオープン時と2012年のリニューアル時のポスターにタイガーを起用したTOWER RECORDS新宿店の関係者、ゴールデン街の店主たちなど、様々な人へのインタビューを通じ、虎のお面の裏に隠された彼の意図と、一つのことを貫き通すことの素晴らしさ、そして新宿の街が担ってきた重要な役割に迫る。
●出演者
新宿タイガー
寺島しのぶ(ナレーション)
八嶋智人 渋川清彦 睡蓮みどり 井口昇 久保新二 石川ゆうや 里見瑤子 
宮下今日子 外波山文明 速水今日子 しのはら実加 田代葉子 大上こうじ、他
●スタッフ
・監督・撮影・編集:佐藤慶紀
・企画:小林良二
・プロデューサー:塩月隆史
・撮影:喜多村朋充
・写真:須藤明子
・音楽:LANTAN
・制作:Aerial Films
・配給:渋谷プロダクション
・製作:「新宿タイガー」の映画を作る会
公式サイト:http://shinjuku-tiger.com/
公式Twitter:@shinjuku_tiger1
公式facebook:@shinjukutiger

©「新宿タイガー」の映画を作る会
 

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この記事を書いた人
栗林 勝/編集者/1970年東京都生まれ。
専修大学英文科を卒業後、20年ほどアダルト・サブカル系出版社で、雑誌・書籍・ウェブ編集を経験。広く、浅く、安く、をモットーにうす〜く生きている。
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