蒼井優は触れあいを大事にしてハグをしまくる!?

 
日本アカデミー賞ほか国内映画賞34部門を受賞した『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督が、直木賞受賞作家である中島京子の同名小説を映画化する最新作『長いお別れ』が5月31日(金)に全国ロードショー。
蒼井優、竹内結子、松原智恵子、北村有起哉、中野量太監督が出席した舞台挨拶付きプレミア試写会が実施された。
父の70歳の誕生日。久しぶりに帰省した娘たちに母から告げられたのは、厳格な父が認知症になったという事実。父との別れに向き合う東家を描いた、新しい愛の感動作だ。
次女・芙美役の蒼井は「家族の間に流れる本物の空気感を意識した」「私は男兄弟しかいなかったので、最初は竹内結子さんと姉妹!?と驚いたけれど、絶対に大丈夫だと思った。竹内さんには頼もしくて男前な先輩というイメージがあったので、お任せすればいいと思った」と、初共演ながらも以前から親交のあった竹内に全幅の信頼。
一方、東家・長女の麻里役の竹内は、役作りについて「家族の物語に入る時はあまり考えることなく、現場に入ってみて体感するスタンス」と話した。
撮影の思い出を聞かれた松原は、階段のモップ掃除シーンを振り返り「シュッシュとやったら、監督から『階段は隅から隅までやるんですよ』と言われて。この映画でお掃除の仕方を教わりました」と天真爛漫な笑みを浮かべた。
また父・昇平(山﨑)の認知症を告げられるシーンでは「リハから涙が止まらず、でも監督から『泣かないでほしい』と言われて。そんなときに娘たちが背中をさすって慰めてくれた。優しい娘と厳しい監督でした」とジョークで場を和ませた。

 
パーティー用ハットをかぶって、家族の誕生日を祝うという東家のルールが劇中では描かれるが、それにちなんで「家族のルール」というお題が司会者から出された。
蒼井は「ウチの家族はやたらとハグをする。それが当たり前。久しぶりに会うとハグ。ついこの前も父親とハグした。両親が手を繋いだり、触れ合いを大事にしている家族なので」と蒼井家ルールを紹介。ところが、日本であまりなじみのない行動のためか周囲がざわつくと「あれ?なんか変な空気。え?…今のナシにしてもらっていいですか」と苦笑い。その窮状にすかさず竹内が「いつまでも仲がいいのはいいね。両親も元恋人だったんだと感じるよね」とフォローすると、蒼井は「頼もしい~!」と大喜び。
竹内は実家でのルールについて「うちはどんな食事にも味噌汁がついていた。だから汁物&汁物という日もあった。おでんでもカレーでもパンでも味噌汁」と変わった組み合わせルールを口にし「なんだろう、自分の家ならではのルールを出すと引かれるこの感じ…」と蒼井同様に苦笑い。
北村から「結子ちゃんの家でもそうなの?」と聞かれると、「してません!鍋と味噌汁とかバシャバシャの海になるから!」と即否定も「でもたまに食堂でカレーを頼んで味噌汁に手を出しそうになるときがある。そんなときは実家スピリッツが残っているなぁと思う」と笑わせた。
松原は「お誕生日はケーキを誰かが買ってきて、みんなで祝う」とごく一般的ルールで安心させ、北村は「昼でも夜でも缶ビールを開けたら、乾杯という。いつでも堂々と飲みますよ」とニヤリ。中野監督は「実家では大晦日は必ず家族で手巻き寿司。今年の大みそかもきっとそうなるはず」とそれぞれの家族独自の決まり事を発表。和やかなムードのままイベントが終了した。

映画情報

 
タイトル
映画『長いお別れ』
5月31日(金)全国ロードショー
監督
中野量太
出演
蒼井優 竹内結子 松原智恵子 山﨑努
北村有起哉 中村倫也 杉田雷麟 蒲田優惟人
脚本
中野量太 大野敏哉
原作
中島京子『長いお別れ』(文春文庫刊)
主題歌
優河「めぐる」
公式サイト
公式Facebook
公式twitter(@nagaiowakare_mv)

©2019『長いお別れ』製作委員会 ©中島京子/文藝春秋

※この記事はauテレビでも掲載されました。
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この記事を書いた人
栗林 勝/編集者/1970年東京都生まれ。
専修大学英文科を卒業後、20年ほどアダルト・サブカル系出版社で、雑誌・書籍・ウェブ編集を経験。広く、浅く、安く、をモットーにうす〜く生きている。
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