伝説の7時間18分が4Kで蘇る!

 
『ニーチェの馬』(2011)を最後に、56歳という若さで映画監督からの引退を表明したタル・ベーラ監督。
彼が足かけ4年の歳月をかけて完成させた伝説の傑作『サタンタンゴ』(1994)が、製作から25年を経て、4Kデジタル・レストア版で今年9月より、シアター・イメージフォーラム、ヒューマントラストシネマ有楽町にて公開が決定。
また、この4Kデジタル・レストア版が、2月7日より開催の第69回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に、正式出品されることが発表され、初上映から25年振りの国際映画祭凱旋となる。
『ストレンジャー・ザン・パラダイス』『パターソン』のジム・ジャームッシュ、『マイ・プライベート・アイダホ』『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のガス・ヴァン・サントといった映画監督たちに大きな影響を与え、作家のスーザン・ソンタグが「7時間すべての瞬間が圧倒的で心を奪われる。残りの人生で毎年観たい傑作」と激賞した7時間18分の傑作。
日本では映画祭上映のみであった本作だが、35ミリフィルムにこだわり続けてきたタル・ベーラ監督が初めて許可した、4Kデジタル・レストア版で劇場公開となる。
2015年に世界的権威のある英文学賞ブッカー国際賞を受賞したクラスナホルカイ・ラースローの同名小説が原作だ。
ーーハンガリーのある村。降り続く雨と泥に覆われ、活気のないこの村に死んだはずの男・イルミアーシュが帰ってくる。彼の帰還に惑わされ、さまよう村人たち。イルミアーシュは果たして救世主なのか?それとも?
全編約150カットという驚異的な長回しで描かれる本作は、製作から25年経った現在でも、米映画批評サイト「ロッテントマト」で批評家からの100%評価を維持し続けている、映画史に残る傑作だ。

映画情報
『サタンタンゴ』
2019年9月、シアター・イメージフォーラム、
ヒューマントラストシネマ有楽町にて伝説のロードショー!
・監督:タル・ベーラ(『ニーチェの馬』『ヴェルクマイスター・ハーモニー』『倫敦から来た男』)
・原作:クラスナホルカイ・ラースロー
・脚本:クラスナホルカイ・ラースロー、タル・ベーラ
・音楽:ヴィーグ・ミハーイ
・出演:ヴィーグ・ミハーイ、ホルヴァート・プチ、ルゴシ・ラースロー、デルジ・ヤーノシュ
1994年/ハンガリー=ドイツ=スイス/モノクロ/7時間18分/原題:Sátántangó

 

※この記事はauテレビでも掲載されました。
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この記事を書いた人
栗林 勝/編集者/1970年東京都生まれ。
専修大学英文科を卒業後、20年ほどアダルト・サブカル系出版社で、雑誌・書籍・ウェブ編集を経験。広く、浅く、安く、をモットーにうす〜く生きている。
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