山本寛監督「東北3部作」の完結作!


(左から)広江美奈、赤池紗也加、桜田ひより、山本寛監督、下野紘

 
6月21日(金)より全国公開が決定しているアニメーション映画『薄暮』。作品の舞台となった福島県いわき市の昌平高校で、舞台挨拶付き特別鑑賞会が6月6日(木)に開催された。
ヒロイン小山佐智の声優を務めた主演・桜田ひより、共演の赤池紗也加、広江美奈、そして山本寛監督による舞台挨拶も行われ、高校に通う現役学生たちがいち早く映画を楽しんだ。
主演の桜田は「映画のモデルの高校に今日こうして戻ってこれて、学校の下の坂道など何回もみた景色なので、「帰ってきたなあ」となつかしい感じがします。こうして生徒の皆さんが同じ制服を着ている姿をみると「青春をしているなあ」と感慨深いです」と振り返った。
そして「声優は初挑戦でしたので、初めての経験で緊張が大きかったです。台本のページを音を立てずにめくることが難しく、家で何度も練習をしました。祐介役の加藤清史郎さんと二人でアフレコしてみると、加藤さんのセリフひとつひとつに想いがこもっているので、私もセリフの受け止め方も返し方も感情の出し方も変わり違っていったので、すごく助けられました」とアフレコの様子を振り返った。
山本監督は「昌平高校には2年前くらいから通っており、映画の中でありとあらゆる昌平高校の映像を収められたと思います。桜田さんが話していた台本の紙のめくりは、プロでも音をだしてテイクNGを出してしまうことが多いので、大変だったと思います」と話した。
さらに「薄暮」という福島を舞台にした作品は、震災をきっかけに立ち上げて手がけてきた映画シリーズの最後の作品です。今回は福島を美しく描くことに専念しました。この映画を通して、県内、県外、世界の方々に福島を感じてもらい、遊びにきていただけたらと思います」と映画への想いを語った。
赤池は「私にとっての声優デビュー作となりました。その作品を皆さまに観ていただけて本当に嬉しいです。アニメ映画の文化のひとつともなっています「聖地巡礼」の現象がありますが、今日こうして舞台となった高校に足を運べ、生の高校生活を体感できたことは貴重な経験です」と声優デビューとなった本作品への想いを語った。
広江は「体育館のステージの上で登壇させていただくのは初めての経験です。とっても有難いです。私は主役の佐智が乗り降りしている湯本駅前にあるワイワイショップの店員を演じましたが、皆さんが知っていて愛されている店員のお姉さんを演じることができて楽しかったです」と実在の人物を演じたことへの想いを伝えた。
最後に桜田は「昌平高校の皆さんと同じ制服を着ながら、映画の主題歌「とおく」のミュージックビデオ撮影をいわきでできたこと、そして声優初挑戦となった「薄暮」という映画に携わること、それが私の中でとても貴重で宝物な経験となりました。私も皆さんと同じ高校生なので、一緒に高校生活をこれからも楽しみましょう!」と映画のアピールをしながら締めくくった。

映画情報
映画『薄暮』
6月21日(金)よりポレポレシネマズいわき小名浜他 全国公開
福島県いわき市の女子高校生・佐智(桜田ひより)は、2011年3月11日に起きた東日本大震災で心に傷を持ち、それ以来、友達や家族とどこか距離をおきながら、人にも恋にも無関心に生きていた。
幼い頃からヴァイオリンを続け、高校で音楽部に所属しながら文化祭で四重奏を披露するため、日々練習に追われている。
同じ頃、震災で実家が帰還困難地域となりいわきに避難してきた男子高校生・祐介(加藤清史郎)は、当たり前の景色が失われてしまう現実を目の当たりにし、“美しい今”を絵画として残すため描きはじめる。
展覧会に出品する夕景画を描くため田園風景を訪れた祐介は、夕映えの中、佐智と出会い心の交流を続けていく。
やがて、二人の淡い想いは「恋」へと発展し――。
出演(声優)
桜田ひより
加藤清史郎
下野紘 島本須美 福原香織 雨宮天 佐倉綾音 花澤香菜
原作・脚本・監督・音響監督
山本寛
キャラクターデザイン・総作画監督
近岡直
公式HP

©Yutaka Yamamoto/Project Twilight

※この記事はauテレビでも掲載されました。
http://sp.tvez.jp/(スマートフォン向けサイトです)
この記事を書いた人
栗林 勝/編集者/1970年東京都生まれ。
専修大学英文科を卒業後、20年ほどアダルト・サブカル系出版社で、雑誌・書籍・ウェブ編集を経験。広く、浅く、安く、をモットーにうす〜く生きている。
<ご案内>
各種試写会や取材のご依頼がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
このブログコーナーでご紹介させていただきます。

ログインする

詳細をお忘れですか?