PL学園出身・元プロ野球選手の野々垣武志がパ・リーグを総括(11月8日終了時点)

 
PL学園出身・元プロ野球選手の野々垣武志がキーマンとなった選手を取り上げて、パ・リーグ6球団の1週間の死闘を振り返ります。

<埼玉西武ライオンズ/榎田 大樹/チーム成績:3勝2敗1分け>
2日の日本ハム戦に先発した榎田。7回途中まで1安打無失点に抑え、今季1勝目を挙げた。7回に杉谷拳士にライト前ヒットを許すまでノーヒットピッチングでCS出場に望みをつなげた試合だった。自身も瀬戸際の状態で来季に向けて良いアピールになった。開幕からここまでの成績は防御率5.25、1勝1敗。8日から開催されている「みやざきフェニックス・リーグ」に参加している。

<福岡ソフトバンクホークス/千賀 滉大/チーム成績:2勝1敗>
千賀が4日のロッテ戦に先発し、8回を2安打無失点に抑え、今季11勝目を挙げた。現時点で楽天の涌井秀章と並び最多勝争いに浮上。防御率2.16と奪三振149はタイトルが確定している。今シーズンは序盤はケガで出遅れたが、ここまでの成績は防御率2.16、11勝6敗。最終的にはエースの貫禄を見せつけた。

<東北楽天ゴールデンイーグルス/小深田 大翔/チーム成績:2勝2敗1分け>
ここ5試合で19打数7安打、打点4と活躍している小深田。注目は3日の西武戦で、3打数2安打、2盗塁と躍動感のあるプレーを見せた。盗塁も新人ながら17個(リーグ8位)と、来年のさらなる飛躍が楽しみな選手だ。今シーズンは打率.288(リーグ6位)、31打点と申し分のない成績を残している。

<千葉ロッテマリーンズ/美馬 学/チーム成績:3勝2敗>
美馬が5日のソフトバンク戦に先発し、7回2/3を4安打1失点の好投を見せ、今季10勝目を挙げた。3回に柳田悠岐の投安打で1点を失ったが、それ以降は持ち味のゴロを打たせる投球で打者を翻弄。ソフトバンクキラーとして持ち味を発揮できるか、クライマックスシリーズでの登板にも注目だ。

<北海道日本ハムファイターズ/野村 佑希/チーム成績:0勝4敗>
今シーズンは7月に指を骨折をして登録抹消となったが野村。リハビリを経て復帰後は3試合連続打点を上げるなど打撃が絶好調だ。ここ4試合でも15打数6安打で打率.400と打ちまくっている。6日のオリックス戦では4打数3安打2打点で猛打賞の活躍。現在は下位打線を固めているが、来シーズンは右の大砲としてクリーンアップを任せられる逸材だ。

<オリックス・バファローズ /頓宮 裕真/チーム成績:3勝2敗>
今シーズンは規定打席外ながら打率.313、2本塁打、5打点という安定した成績を残している頓宮。ここ5試合でも10打数3安打、打率.333、4打点と活躍した。6日の日本ハム戦では、2回2死二塁から先発・河野竜生のスライダーをとらえて左翼席に2号2ランを放ち、逆転勝利に貢献した。同じポジションの山崎勝己捕手が引退会見した日だけに、「後継者は任せてください」と言わんばかりの活躍。打撃を生かしたインサイドワークを見せて、来シーズンは正捕手の座をつかむだろう。

文・野々垣武志(ののがき たけし)
1971年7月8日生まれ、奈良県桜井市出身。1989年にPL学園からドラフト外で西武ライオンズに入団。同期入団は、ドラフト1位の潮崎哲也、2位の鈴木哲、3位の大塚光二、4位の宮地克彦ら。主に内野手として6年間プレーし、1995年にトレードで広島東洋カープに移籍し、代打の切り札として活躍した。2001年からはダイエーホークスに2年間在籍。その後は台湾プロ野球の誠泰太陽に移籍し、14年間の現役生活に幕を下ろした。現在は野球指導者、YouTuberとして活躍している。

 
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